晩は、長松寺で掛け踊りと盆踊りを行う。まず、寺の手前からジョウド(もと十王堂跡か)まで「祇園ばやし」で行き、三回くらいしてから最初の位置に戻る。これを「表紙ぞろえ」という。次に長松寺の山門までを「祇園ばやし」で行き、境内に斜めに立てた迎えダイの点火を合図に境内に入る。この時の行列は、大提灯〜一番柳〜一番太鼓〜二番太鼓〜一番やっこ〜鉦〜五番太鼓〜六番太鼓〜七番太鼓〜二番やっこ〜四番太鼓〜三番太鼓〜小灯籠である。境内に入ると、本堂を向いて整列して「庭入り(あいさつ踊り)」をし、輪になって掛け踊り「庭ほめ踊り」をする。大正時代中ごろに省略されて今は行わないが、かつてその後に「大念仏」を唱えた。本堂内にあがって酒と肴をいただいてから庭に降りて盆踊りをし、「からばい踊り(世の中踊り)」をしてジョウドまで戻る。戦前までは大河内(集落名)と同じように新盆の家をまわり歩いたという。
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